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お知らせ ─

茨城の伝統工芸「雪村うちわ」

梅雨も明け、日々暑い日が続きますね。

今日のブログはちょっと長めです^^;

ある方へのギフト用に、以前から気になっていた「雪村うちわ」を求めてみました。

「雪村うちわ」の前情報として、使っては軽く、和紙なので丈夫で長持ち、

破れても和紙を貼り替えれば更に長く使え、職人さんが1人だけになってしまったということで以前から気になっていました。

この雪村うちわ、ローカル情報誌はもちろん、全国版NHKでも毎年取材が来るそうです。

それほど注目され人気もあるうちわですが、なぜか県内でなかなかお目にかかれません。

それというのも作り手が圷 總子さん(枡儀団扇店)一人のみで、大量生産ができないからです。

販売方法は工房で直売か、「西山荘」の売店「桃源」でのみのお取り扱いです。

その他にも全国から問い合わせや注文があり、配送も対応しているそうです。

せっかく買うなら作り手さんから直接買いたい! そう思い事前に電話して工房へ行ってきました。

築130年の工房

工房は常陸太田市鯨ヶ丘商店街のメイン通りからちょっと入った団地の中にありました。

はじめて訪れるにはちょっと分かりづらい場所です。

看板も分かりづらい。うちわの骨組みらしきものが干されているが、

どの家がうちわ屋さんなのだろう……。そんな調子でふらふら行ったり来たり。

すっかり迷っていると近隣の家から「ちょっと何やってるの?」の声。

確かに不審に見えますよね^^;

「どこ行きたいの? うちわ屋さんに行きたいの? それなら隣だよ!」

声色が強かったので怒られるのかと思いきや、親切に教えてくれました。

さてお隣に廻ってみると、かなり年季のある小さな古民家がありました。

敷地の入口付近にひっそりと看板がある。

建物は経年で多少の歪みがあるけど、味が出てきた木材の色や素材感。

なんと味わいある佇まい!

あとで圷さんから伺ったところ、築130年は経っているとのこと。

玄関は風を通すために開け放たれ、その先にちょんと正座して出迎えてくれる四代目・圷 總子さんの姿。

軒が低い入口から家に入ると、外の暑さが嘘のように涼しく、天井も高く、

外観から想像したよりも広い空間が広がります。

創業200年。四代目の手技

早速10数枚ほどのうちわを閲覧。

馬や茄子・胡瓜・達磨など、うちわの名の由来となった画僧「雪村」ゆかりの絵柄だけでなく、

水戸の昔の風景「水戸八景」や那珂湊、大洗の風景画などがあり、

私が特に気に入ったのが「青柳夜雨(あおやぎのよるのあめ)」と「村松晴嵐(むらまつのせいらん)」。

「青柳夜雨」は水戸市青柳町で、那珂川に船を浮かべている情景。

これは水戸市に住む方へのギフト用にしました。

「村松晴嵐」は私が育った東海村の風景なので、自分用に買いました。

ひとつひとつが手作りのため33の行程を圷さん一人でなさってます。

山に行って竹を取るところから(これは息子さんが担当)、

竹を削って柄や骨をつくる、今でも現役でいられるのは凄い。

* * *

事務所に帰って仕事しながらパタパタやってますが、面が大振りなので仰ぎやすく風も大きい^^

今度は家族用にも買ってあげたいな。

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