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お知らせ ─

voorstel「マッチ展」を終えて

マッチ箱をきらいな人はいるだろうか?

「マッチ」のありかたを再構築して提案(voorstel)するというこの企画展。 お題をマッチと提案したのはさすが、メンバー最年長の西成田さん。 「マッチ」という言葉の響きは、なぜか創作意欲を湧き立たせわくわくさせます。

世の中にはすでに遊び心あるマッチ(もしくはマッチ箱)が溢れ、 アイデアは出尽くした感があるが、それでも挑戦したくなる。そんな力がマッチにはある。

さらに、voorstelとして展覧会を開催するベーシックなお題は「手づくり」であること。

私達デザイナーは、普段パソコンで作業しています。 デザインを図案、意匠と読んでいた時代まで遡らないまでも、90年代初頭まではほとんど手作業であったと聞いています。 (私はデザイナーになったのが同年代より遅く、パソコンからスタートしました。)

手作業を知っている世代からすると、

パソコンだけで終わる創作物には何かしらが足りない、軽い、モノの原理を理解していない、 など、手づくりの味わい深さや精度と比べて見てしまうようです。 これはデザインや創作物だけでなく、社会のあらゆる業種にも言えることだと思いますが。

昔ならデザイナーは絵が描けて当然でした。 しかし、今は絵が下手でもデザイナーになれます。 そもそも現代ではデザインのあり方、求められる幅が広がったことに起因しますが、 この話題は長くなるのでこの辺で……。

そういうわけで「手を動かす」ことができずに「生産者」を理解できるか! に行き着くのかなと勝手に解釈しています。

私はもともとイラストレーター志望だったで、手描きで絵を描いていました。 しかし、デザイナーになってからというもの、気がつくと手を動かしていない日々…。反省のいたり。 ちなみに、デザイナーにシフトしたのは篭って描き続けることができない性格だからです…。

メンバー8名のマッチはそれぞれ「手づくり」感満載。 心なしか、前年までのTransmute展よりも楽しんで取り組んでいるように感じました。 私自身も非常に楽しんで参加でき、大満足でした。

今回は、教え子2人に1ヶ月間ほど、放課後の数時間手伝いにきてもらいました。 文字選び、色選び、切ったり〜、貼ったり〜、選んだり〜、描いたり〜、塗ったり〜、ラジバンダリー(!)

どうせやるなら、一方的に指図するんじゃなく、楽しみながらやりたい。 仕事も満杯でしたが、マッチ制作時間だけは女子会ノリでお菓子食べ食べ。 笑いながら、わくわくしながら取り組めたのかなと思います。 学生2人も「学校の授業や課題よりもマッチが気になる!」と楽しんでくれた模様。

今回のグループ展を通して、自分の中で思うことがあり、今後について考えることもあり。 ゆっくりでも具現化していきたいなぁと改めて思う黒澤でした。

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